オール電化(ちょっとハードかも?) [住宅]
本日の投稿は、自信度50%です。計算違いなどがありましたら、ビシバシご指摘ください。
これは何をしているのでしょうか?
先日の麦茶の原価計算で、ガスコンロとヤカンの熱効率を、乱暴に0.5としたのですが、気になって来たので、ちゃんと実験で確かめようと思います。1Lのお湯を沸かすのに必要な、ガスの使用量を正確に求めたいのですが、都市ガスのガスメーターでは0.1m3までしか読めないので、何か良い方法はないものかと・・・。
いい物を発見しました。カセットコンロです。都市ガスとカセットコンロのブタンガスでは、だいぶ成分が違うのですが、まあその辺は後で考えるとして、早速実験します。
本来は、お湯が沸騰するときの水蒸気やガスが燃焼する時の水蒸気量を考慮しないといけないと思いますが、大体と言うことでご理解ください。
ウィキペディアなどで、水の定圧比熱(4186J/kg)とブタンガスの総発熱量(49.77KJ/g)を調べて、今日の水道の水温(15℃)も測り、実験準備完了。10分ぐらいで、お湯が沸きました。
カセットボンベが軽くなった分の重さが、ブタンガスの使用量になります。30年ぐらい前に、叔父から譲り受けた、上皿天秤を出してきて、掃除して、調整して、計測しました。重り(分銅)が足りないので、近くにあった、スパナーの重さを測って、分銅代わりにしました。結果は14.4g。
理想状態で、1L(15℃)の水を沸騰させるのに必要な熱量は、
1L×4186J/kg×(100℃―15℃)=355.8KJ
使用したブタンガスの熱量は、
49.77KJ/g×14.4g=716.7KJ
したがって、カセットガスコンロとヤカンでお湯を沸かす時の熱効率は、
355.8KJ/716.7KJ×100=49.5%となりました。
電気ポットの熱効率も気になってきたので、実験します。必要な道具は、クランプメーター(誘導起電力で測定する電流計)・コンセント・コード・プラグ・ストップウォッチです。ポットの上の布巾は関係ありません。乾きが早いので、こんな感じで乾かしています。
クランプメーターで、電流値(A:アンペアー)を30秒ごとに記録しながら、ポットが沸騰するまでの時間を、ストップウォッチで測ります。電流値は平均で9.3A(100V)。沸騰までの時間は7m25s(445s)でした。
100V×9.3A×445s=413.9KJ
したがって、電気ポットでお湯を沸かす時の熱効率は
355.8KJ/413.9KJ×100=86.1%となりました。
問題がありそうなので、ボットのメーカー名と型式は伏せておきます。写真でバレルかも知れませんが・・・。
コンロとヤカン(推定値0.5:計算値0.5)も湯沸かしポット(推定値0.9:計算値0.86)も大体予想した範囲の熱効率だったので安心しました。
調子が出てきたので、今はやりのCO2排出量も計算してみましょう。
ブタン(C4H10)が燃えるとどうなるかを考えると、炭酸ガス(CO2)と水(H2O)になります。ここで、高校の時にやった反応式の登場です。
?C4H10+?O2→?CO2+?H2O のヒントの所に、右辺と左辺のC・H・Oの数が等しくなる様に、整数を当てはめます。色々やっていると、
C4H10+6.5O2→4CO2+5H2O になりますが、整数なので、正解は、
2C4H10+13O2→8CO2+10H2O ですね。
結局、ブタンが燃えると、8/2=4倍のCO2が発生することになります。
ブタンの分子量(C:12×4+H:1×10=58)
CO2の分子量(C:12×1+O:16×2=44)
上記の実験から、1Lのお湯を沸かした時のブタンガスの使用量は14.4g使って、
14.4g/58=0.248mol になりますので、
0.248mol×4倍×44(分子量)=43.6g-CO2となります。
(だいたいこんな風に書くのが主流だと思いますが・・・。)
ブタン14.4gの容積は(ブタンが気体になったとすれば)、理想気体の式で、
22.4L/58(ブタンの分子量)×14.4g=0.006m3
東京ガスのCO2排出原単位は2.21kg/m3(HP参照)なので、
2.21kg/m3×0.006m3=0.013kg=13gになります。
合計すると、43.6g+13g=56.6gになりました。
1Lのお湯をガスコンロとヤカンで沸かした場合のCO2排出量が計算できました。
本来、都市ガスとカセットボンベのガス組成は違うので、大体の計算です。
確か都市ガスはメタンガスが主成分だと思いますが・・・。
電気の場合は、どうなるでしょう。
東京電力のCO2排出原単位は、0.425kg-CO2/KWh(HP参照)
413.9KJ=0.414KW×0.425kg=0.1760kg=176.0g
になりました。
1Lのお湯を沸かす場合の、CO2排出量の違いは、電気はガスに比べて
(176.0g/56.6g)=3.1倍にもなるんですね。
これは思ったよりでかい値だと思います。
結論から言えば、このまんまオール電化が進むと、日本は原発を一杯作らないと、とてもじゃないけど、CO2排出の削減目標をクリアーできませんね。
電気代を3倍に値上げして環境対策費に使うのは如何でしょうか?。当ブログは、オール電化で新築された方が、結構ご訪問されるので、怒られてしまいますね・・・。
ガス(東京ガス)もエコウィル(ガス発電)・エネファーム(燃料電池)もまだまだ効率が悪く、ボンベのプロパンガスでは話になりませんね。やはり、太陽光発電なんでしょうか・・・。
そのうち太陽光発電の検証もしたいのですが、我が家には、太陽光パネルも何にもないので・・・。
久しぶりに、実験機材(バラック)を作ったり、関数電卓で計算したり、WORDで下付き文字を使ったりしたので、今回の投稿には、3時間以上かかってしまいました。結局、カセットコンロのブタンガスと、都市ガスの成分の違いについては、考慮しませんでしたね(汗)。WBCも日本が韓国に負けてしまいましたね
今日のお昼は先日のカレーの残りに、三つ葉を入れて、カレースパです。
今週から、生協(パルシステム)の配達が、午後になったので、大忙しです。
でなーんと豚肉が、400g×8=3.2kg(母の注文です)。何を考えたのか、今週は宴会の予定はないのですが・・・。今週から豚肉攻めの日々になりますよ。新しいフライパンも届きました。これは、私が注文した分です。調理器具が余りに汚いので、ブログ用に新調しました。生協の安物なので、3年も持てばいいかと思って買っちゃいました。
最後まで、読んで下さった方がいらっしゃれば、感謝・感激です。
参考資料:
エネルギー源別標準発熱量表の改定について(資源エネルギー庁総合政策課)
高校の化学の教科書と演習問題集他
計算ご苦労様です。
おおよそあっていると思います。
細かいことですが、途中でブタンの分子量が違っていました。
さらについでに細かいことですが、理想状態22.4Lは0度の時で最初の設定では15度(=絶対温度288.15K)なので、この場合、状態方程式を使います。
PV = nRT = wRT/M
P:圧力[Pa (1.013×10^5)], V:体積[m3], n:モル数[mol], R:気体定数8.13, T:絶対温度[K], w:質量, M:分子量
これを解くと 0.00574m3 となります。
物理化学の内容ですみません。
電力の場合、そもそも送電損出が大きいのが痛いですね。やはり自家発電が浸透しないとCO2を減らすことはできないと思います。
もう少し太陽光発電が安くなればいいのですが...
我が家もオール電化を選びましたが、CO2削減ではなく、火災になりにくい、コンロの掃除が楽などで選んでしまい恥ずかしい(汗)
by miya (2009-03-19 03:43)
我が家もオール電化ですが火災保険や普段の光熱費を考えて選びました。
CO2排出量は、電気はガスに比べて多いんですね。
しかも3倍…。
知らなかった…。
by 肉球 (2009-03-19 12:28)
miya様↑
ご指摘ありがとうございます。大体合っていて一安心。じつは、”理想気体の式”と書いたところで、PV=nRTと思ったのですが・・・。
”1molの標準気体は22.4Lなので”と書いた方が、まだましでしたね(汗)。投稿は、戒めのために、あえて直さないことにしました。コメントも残りますので・・・。
確かに、ガスレンジの掃除は、毎日大変です。
肉球様↑
電気の環境負荷は、ガスの3倍ぐらいなんですね。私も、計算し終わって驚きました(笑)
by chal (2009-03-19 13:47)
訂正を一つ。ガスメーター0.1㎥ではなく、1Lの間違えです。電気のメーターと勘違いしていました。WBC日本対キューバ。九回表日本の攻撃。4-0で日本がリード。”イチロー”に待望のヒット。
by chal (2009-03-19 15:26)
???いったい何のことやら。
とにかく電気の方が地球に優しくないことだけ理解しました^^
仕事中、男の子達がテレビつけてWBCチェックしてました。。。
あーぁ、部長まで^^;
by michie (2009-03-19 23:30)
michie様↑
今週一杯暇なもんで、色々やってる次第です。
michie様は確かガス派ですよね。それは、地球にやさしいかもね?。と言う程度のことです。
by chal (2009-03-20 00:39)